GUAM

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グァムの人はゴミを気にしない。
せっかく一戸建ての家を持ってもその庭先にこのようなゴミを置く。
本人としてはこうすることで人や車の侵入を防ぎ、本来の通路を使うように仕向ける対策なのだろう。
しかし、私の感覚ではどうしても理解できない。
人に通って欲しくないなら芝生を植えれば良いのだし、生育が待てないなら簡単なフェンスを作っても良い。
じつに不思議だがグァムの島民はこれを格好悪いと思わないし、景観や資産価値を下げるとも考えない。

嫌なことが無数にあり過ぎて書き上げることができないグァムの暮らしだが、最も嫌なことのひとつは冷蔵庫の中に虫がいることだ。
以前にも書いたように、ここに来て最初にしたことは冷蔵庫の中にあった虫の死骸と得体の知れない卵のような物をきれいにすることだった。
アメリカのアパートは通常これらの必需品的家具が家賃の中に含まれる。
古い家電品は修理代がかさむし、テナントへの見栄えが良くないからある程度の年数が経ったものは交換する。
私が下見に来た時は冷蔵庫のドアが反対開きだった。キッチンで料理するのに冷蔵庫を開けることができず、一度外に出て反対側から開閉をするしかなったのである。
現代の冷蔵庫はたいていドアの開け方を左右で変更できる設計である。したがって私は入居の条件にそれを直すよう頼んだ。
だが、この冷蔵庫はどこからか仕入れてきた中古品らしくどうも具合が良くない。
虫が入ってくるという事は、ドアが完全に閉まらず僅かの隙間があるということだ。電気代が異常に高いのもこれが一因だろう。
どうせ近いうち退去するのだから電気代は構わない。
しかし、掃除しても何日か後にまた虫の死骸を発見するのは不愉快である。
時には冷凍庫の製氷皿に虫が凍っていることもある。

サンフランシスコでも二度目に住んだアパートは排水が悪かった。
シャワーを浴びているとやがて脚はすべて溜ったお湯の中という状態である。前の住人はそれが嫌で出て行ったのだろう。
しかし、そんなことは意外と簡単に直せるもので私はすぐ自分で修繕した。管理人に頼めば無料で直すが、自分でやったほうが確実な仕事をできる。
そのアパートには小さなコインランドリーが付いていたのだが、これも洗濯機と乾燥機のドアが反対向きで使い勝手が悪かった。
私が管理人に「ドアは自由に付け替えられるよ」と教えるまで、誰も不自由を感じていなかったらしいからすごい。

このグァムのアパートは水道の出が悪かった。これは蛇口に付いている簡易フィルターが塩素か何かの結晶で詰まるからである。フィルターを外してワイヤーブラシで結晶を取るかフィルター交換ですぐ直る。
だが冷蔵庫に虫が侵入するのは対策が極めて難しい。自分の持ち物であるならいろいろな部品を取り換えて直すのも面白いが、アパートの所有物ではそれも意味がない。
アメリカ人のズボラさは日本人に理解できないことがある。グァムの人はそのアメリカ人より更にズボラなのである。