Jan.13 2013

イメージ 1

ラスベガスでアパートの契約を済ませ、これからサンフランシスコに戻って引っ越しの準備をする時の写真である。
既に何度かの経験はあるが、トラックをレンタルしたり積み込みの人手を確保したりと作業はたくさんある。
カリフォルニアは人が多いから学生を雇うのが簡単だったが、実際に来てみるとほとんど役に立たなかった。物の持ち方や運び方を知らない。引っ越しなどすぐ終わる仕事と思っていたらしく、2時間後に帰らなくてはならないなどと言い始める者もいる。
レンタルトラックの営業所周辺にはヒスパニックの立ちんぼうが何人かいて、就労許可のないらしい彼らはどんな仕事も厭わないし、じつに良く頑張る。力仕事は得意のようで、学生が5人くらいで難儀している重量物も2・3人で要領よく運んでしまう。
ヒスパニックの男は強さと逞しさが自慢らしく、まったく弱音を吐かない。
できないとか難しいとかを連発する今の若者とは次元が違うのである。
自分のため家族のため必死に頑張る移民と、楽なことだけして生きている学生とは同じ人間と思えないほど違う。
しかし、豊かに生まれ育った若者は良い仕事に恵まれ、私の10倍、ときには100倍ほどの所得を得ることが少なくない。汗水流して懸命に生きていこうとする移民は常に最低所得しか手にすることがない。
黒人やヒスパニックは社会のお荷物だという見方がある。しかし、私が知っているヒスパニックはみな真面目な努力家で人柄も良い。日系スーパーマーケットなどで働いているヒスパニックはアメリカ人より接しやすい人が多い。一般的に彼らは日本人が好きなようだ。
もっともこれは他の人種にも共通のことで、こちらが日本人と分かるとたいていは扱いが良くなる。
約束を守る。嘘をつかない。思いやりがある。とにかく信用できる。それが日本人に対するイメージのようだ。

写真の説明を忘れていた。
ラスベガスには大きな会社も製造業もなく、上空から見える高層建築はすべてホテルだ。
土地が安く、いろいろな点で建設費や維持費が安いのだろうが、とにかくホテルが巨大である。5000室のホテルが特に大きなものでもないから呆れる。
しかし、私にはそれらが少しも魅力的に見えなかった。
ロスアンゼルスから移り住んだ人にはさほど違和感がないかも知れないが、サンフランシスコという小さな大都会に慣れてしまうと、ラスベガスは野暮ったさと偽物感が目立つのである。