San Francisco 1980
1980年頃、当時宿泊していたレジデンスクラブの屋上あたりで撮った写真である。
アメリカに住むにはどうしたら良いのか、アパートはどうやって探すのか、学校に行くにはどうすれば良いかなどを調べるため何度か来ていた頃の写真だ。
レジデンスクラブとはホテルより安くアパートより短期で契約できる所で、宿泊費に食事などが含まれる宿である。
日本でしばらく働いて何度かアメリカに行き、少しずつ現地の様子を把握しながら本格的渡米の準備をしていた頃だ。そして、学校に通えるようになってから運良くこのホテルで皿洗いのバイトを見つけ、更に長期のアメリカ生活が可能になったのである。
平日は朝と夕方にキッチンで働き昼は学校に行っていた。そして、学校が休みの時期は花屋で配達のアルバイトもしていた。つまり、１日ふたつの仕事をしていた時もあったのだ。時給は２ドルくらいだったと思う。
日本にいた20代は午前中にアルバイトをして夜に学校へ行った。仕事を持ちながら片道１時間の通学を毎日やっていたのだから、若さというのは凄いものだ。
画面左のビルはバンクオブアメリカで、当時は市内２番めに高い建物だった。今はこの辺にたくさんのビルがあり、これとまったく違う景色になっている。
フェアモントホテルの前に停まっているのは古いキャデラック、その後ろがフォードグラナダ、手前は誰でも知っているVWビートルだ。
これら２枚の写真は寒そうに写っているが、たぶん霧の濃い夏の日だと思う。
映画ブリットやダーティーハリーの時代に近い。
