California

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Carmel

サンフランシスコから南に3時間ほど行った海沿いの町カーメルである。
人口は数千程度だったろうか。
若い人はあまり知らないと思うが、20年以上前に俳優のクリントイーストウッドが町長をしていた。町の財源は観光で、洒落たレストランやホテルが無数にある大変に小さいながら有名な所である。
サンフランシスコと同じく霧が出ると夏でも寒いのが難点であるが、とにかく歩いているだけで豊かに感じてしまう不思議が町だ。
カーメル中心部の特徴は街灯がないこと、そして住所がないから郵便配達がないことだ。
治安の良い町なので夜も電気などいらず、ショーウィンドウの明かりだけでじゅうぶんということだろうか。住所がないのはじつに奇妙な所だが、中心部の人はみな私書箱を持っているから現実としてはさほど不便でもなさそうだ。また、基本的に商店ばかりなのでそこに住んでいる人が実際は少ないのだろう。

この写真を見て気づいたこと。
それは、このように店のドアを全開にして外にイスやテーブルを置くのがカリフォルニアの一般的なやり方であり、同じことがグァムでは不可能ということだ。理由は湿度である。
空気の乾いたカリフォルニアはたとえ気温が高くても日陰が涼しく、夏も冬も結構快適だ。ネバダ州はカリフォルニアより更に乾燥しているから暑い日でも直射日光をうけなければ大丈夫である。しかし、さすがに40℃前後ある時は日陰でも涼しくない。店のドアを全開にできるのは春と秋だけだ。
グァムには夏しかない。雨季と乾季の違いはあっても通年で気温と湿度が高く、その結果冷房が常に必要となり、ドアを開けて営業はできないのである。
常夏の島ハワイといっても、向こうはグァムと違って気温の低い季節があり、湿度もこちらより低いと聞く。それがリゾート地としていつも人気がある理由らしい。

約40年アメリカに住み、カリフォルニアの日常が環境のすべてだった私はグァムに耐えることができなかった。
ここは湿度が高いことに加えてあまりにも未開の島であり過ぎたからだ。

取り敢えず日本に行く。残りの人生を何処で過ごすかはこれから考える。
生きるのは長くてもあと15年くらいだろうからカリフォルニア州に戻るのが良いかも知れない。しかし、経済的現実がそれを阻む。日本に馴染んでしまうとあの都会的で便利な暮らしからは離れることが難しい。
この先、どうなるのだろうか?