MAZDA 626

イメージ 1

626

1990年に購入して2012年あたりまで乗っていた。
これを中古車屋で見つけたときは他にも何台か日本車があった。しかし、翌週くらいに再び見に行ったらほぼすべてが売れていた記憶がある。
何故これだけ買い手がつかなかったのかというと、アメリカでは珍しいマニュアルシフト車だったからだ。
今は日本でもオートマチックが主流だろうが、アメリカでマニュアルシフトの車は大変に珍しくて、殆どの人はどうしてペダルが3つもあるのか理解できないと思う。
サンフランシスコのように道路のほぼ100%が坂道だと、オートマチックのほうが楽だとよく思われる。
しかし、実際はマニュアルのほうが速度制御が簡単で運転しやすい。
最近の高性能電子制御を別として、一般的にはオートだと次のギヤに自動で入ってしまうから坂道は案外と不便なのである。
それに対して、マニュアルシフトは自分でギヤを変えない限り同じ段にとどまってくれるからブレーキを踏む必要がなくて楽なのだ。坂道発進が苦手とか言う人がいても、家の出た瞬間から坂道で、一日に何十回もそれを繰り返していれば自然に慣れるものだ。
手順はじつに簡単で、「発進時にギヤを入れる。サイドブレーキを引く。クラッチから足を離して車が少し前進しそうになったらブレーキを外す。」それだけのことである。

この車は本当に長く乗った。
軽微な故障は自分で直すから修理代もさほどかからなかった。エアーコンディショナーが効かなくなった時は、フロン仕様だったためガスを入れ換えるのが高くてやめたが、サンフランシスコは冷房不要の街だからまったく不便を感じなかった。
エアコンを使うのは冬の雨の日くらいであり、それも常に自分ひとりしか乗っていない私の場合はガラスが曇らず、除湿など必要なかった。
バッテリーがダメな時は坂道を利用してエンジンをかけることができた。
最後の頃はワイパーが時々作動しなくなったが、サンフランシスコは雨の日が少なく、私が車を使うのは一度に30分程度しかないから、市販の撥水剤をフロントガラスにつけるとそれで走ることができた。