Early 1980s

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San Francisco

1980年代始めに撮った、ある日のサンフランシスコ。
日の出を見に行った後だから朝のつもりだったが、影の向きからするとなにか違って感じる。
冬であることは確かだ。
あの頃はまだ日本車がそれほど多くなく、交通量も今の数分の一しかなかった。
ここにあるバスは1950年代にGMが設計したものらしく、ミラーが小さな平面鏡だけだった。平面鏡は視界が極端に狭いもので、右側の下はほとんど写らないのである。左ハンドルで右側のバス停に寄るのは相当リスクがあるのだが、当時は自転車に乗る人がいなかったことに加えバス停の直近に駐車している車が少なかったからなんとかなっていた。
その後サンフランシスコは急激に交通量が増えて、ミラーの死角に入り込む車が増えた為、広角の補助ミラーが付くようになった。
大型車で自分の足元がミラーに写らないなど日本では考えられない仕様だ。しかし、それでも走れていたのが昔のアメリカなのである。
2トントラック程度でも良いから、助手席側のミラーを外して運転してみるといかに運転しにくいかが分かるはずだ。

何気なく撮ってみた日常のなんでもない風景が、時々むかしを偲ばせる貴重なものになることがある。