Las Vegas
ダウンタウンより後に開発された通称ラスベガス・ストリップは道路が広い。
ストリップとは『本体のみ』の他に『細いもの』という意味を持つ英語で、付随部品のない本体だけの品物によく書いてある。細切りにした食品もストリップだが、どうしたわけか広い直線道路もストリップなのである。
昔々のテレビドラマに『サンセット77』があったが、あれの主題歌は♪Seventy Seven Sunset Strip で始まった。
ビバリーヒルズの近く、サンタモニカブルバードと並行しているサンセット通りの一部にその名が残っている。ブルバードとは大通りの意味だろう。
ラスベガスストリップは、大変に道幅が広い。
この写真の交差点は歩道橋があるのでまだ良いが、一部はその広い道を横断歩道の信号だけで渡る所もある。
夏の気温が高い街だから地下通路を造れば冷房の効いた便利な商店もたくさんできることに加え、人も車も安全に通行できて大変に良いはずだ。
既にあるモノレールを延伸させて空港からホテル街まで繋げたら本当に良いのだが、それも実現しない。
理由は、タクシー会社が強硬に反対しているからである。
ここがカリフォルニアならすぐに公共の利益を優先して交通網を整備するのだが、ラスベガスは今から10年たっても地下通路や専用軌道の乗り物は出てこないだろう。
安全快適に移動できればより多くの人がラスベガスを訪れることになる。それは更なる市の税収増になる。
しかし、残念ながらこの町の行政はそういったことより既得権の擁護が優先される。
交通関連の新規参入もあまり認めない。
少しばかり特殊な行政の市である。
